あの日、リフォーム前の現場での打ち合わせは

築４０年を超えるお住まい。

外観は和風のたたずまいですが、木製の玄関引き戸を開けると

和でも洋でもない空間が広がっていました。

そこにはいろんな形の家具がシンプルにそして統一感をもって

それぞれの居場所を確保していました。

「お茶でも。。。」

薄茶色の小さなダイニングテーブルのちっちゃな座布団が乗った椅子。

浅めに腰掛けたほうがいいのかな。

 

大きめのティーカップが３つ並び、ミルクたっぷりの紅茶。

ミルクティーは久しぶり。

「苦さも甘さもちょうどいい感じです」

「よかったぁ」

一気に緊張がほぐれました。

お茶やお菓子、会話を始めるときの大事な仲介役ですね。

 

「実はこの家はね・・・」

リフォームのプランづくりは順調に進みました。

 

あの日から約１年、リフォームは完成しました。

耐震や断熱、ﾊﾞﾘｱﾌﾘｰ等の性能を上げることは必然。

もっとも大切にされた７０代からの私の時間をゆっくりと

そして時にはやりたいことに夢中になって過ごせること。

 

ちいさな３室をつなげてオープンになって光も奥まで届くようになった。

お掃除の時間も短縮されるし、私の時間を増やしてくれる空間。

西日が強かった窓は小さく下の方に移った。

窓の位置や高さは、打ち合わせでお互いの根気が成し遂げた仕上がりです。

「いい感じです」

暑い夏が過ぎ、気持ちのいいこの秋から

ちょっと中断していた７０代の「日々がいいね、」が始まります。

ときどき寄らせてもらって、あの濃厚なミルクティ楽しませてくださいね。

 

工事担当